この絵本の内容紹介あらすじ

家もない1人の老人と、小さな白い犬の出会い。
それは、特別な夜のおとぎ話。
住む家もない老人についてくる子犬。パンを分け合い話をきかせていると、その子犬は魔法使いであることを告げます。老人が願ったことは……。

フランスの歌手、ドミニク・マルシャンが1972年にこの物語を歌にしたとき、彼はわずか20歳でした。“Et si l’on parlait d’un certain Riton……”(「リトンという男の話をするたびに……」)ドミニクの低い歌声は当時多くの人々を魅了し、実際のエピソードにまつわるこのストーリーは、人々の心をとらえました。歌に登場するリトンという人物は、かつて、犬のショピンをつれて南フランスを放浪し、寒い夜にドミニクのもとへ身をよせたことがあったのです。近年、この歌を再び世に出したいという要望が高まり、この絵本によって物語はよみがえりました。それと同時に、1989年に37歳の若さでこの世を去ったドミニクと、リトンへの想いも新たにすることができます。この物語は、なによりも友情を願う、すべての大人や子どもたちに捧げられています。