この絵本の内容紹介
嬉しい・楽しい・ムカムカ・イライラ・しょんぼりなど、心の中にはいろんな気持ちがあります。
日々の暮らしのなかで、強い気持ちが込み上げて困ったことはないでしょうか。
そんなときは、魔法の真似っこ! くまちゃん、ねこちゃん、わんちゃんと一緒に魔法の真似っこを試してみましょう。
イライラするとき
何を言っても「やだ!」「知らない!」の一点張り。くまちゃんはイライラしているようです。
一人がイライラしていると、周りの人もイライラし、嫌な気分が広がってしまいます。
そんなときは——
ちょうちょの真似っこ!
腕を広げてパタパタ飛んでみましょう。
そして今度は、お花に止まってミツをチュー。
たっぷり息を吸ったら、優しく吐いてみましょう。
なんだかすうっと良い気持ちになれます。
おうちのかたへ:
全身の大きな動きや深い呼吸に集中してみましょう感情が高ぶったときに、全身の大きな動きや深い呼吸に意識を向けてゆくと、気持ちが静まります。「あっ、こっちにもお花があるよ」などと、飛ぶ動作や呼吸に集中することを繰り返すように促す声掛けをしてもよいでしょう。
出典:こころ しずまる まほうの まねっこ/Gakken
イライラするときは、『海藻の真似っこ』や『シャボン玉を飛ばす真似っこ』も効果的です。
泣いたり怒ったりしたとき
「やだ やだ! もっと あそびたい!」
ねこちゃんの心の中では悲しい気持ちと怒る気持ちが渦巻いています。
そんなときは——
カエルの真似っこ!
息を吸いながら、しゃがんで小さく丸まってみましょう。
そして今度は、息を吐きながら、ピョーンと跳ねてみましょう。
負の感情が発散し、清々しい気持ちになれます。
おうちのかたへ:
ジャンプ遊びで、感情のエネルギーを発散させましょう全身をダイナミックに動かすと、心にたまったエネルギーを発散させることができます。まず、できるだけ小さくうずくまり、そこから思い切り高くとび上がります。「かえるさん、ピョーン」と声を出してもいいですね。
出典:こころ しずまる まほうの まねっこ/Gakken
泣いたり怒ったりしたときは、『スープをふうふうする真似っこ』や『おこりんぼ列車を見送る真似っこ』も効果的です。
はしゃぎ過ぎるとき
わんちゃんは楽しいことがあったようです。とってもはしゃいでいます。
でも、はしゃぎ過ぎると大変です。
楽しい気持ちは素敵な感情なのですが、お店で走り回ってしまったり、病院で大きな声を出してしまったり……はしゃぎ過ぎると他人に迷惑を掛けてしまうこともあるのです。
そんなときは——
ぎゅっとしてトントン!
おうちの人にぎゅっと抱きしめてもらったり、自分で自分をぎゅっと抱きしめてみましょう。
そして今度は、おうちの人にトントンしてもらったり、自分で自分をトントンしてみましょう。
心が落ち着いてふんわりした気持ちになれます。
おうちのかたへ:
抱きしめたら、一定のリズムで優しくタッピングして気持ちを静めて感情が高ぶった時は、ぎゅっと抱きしめて、呼吸に合わせて体を優しくタッピングしてあげましょう。お子さんに自分の胸の鼓動を聞かせてもいいですね。人に気持ちを静めてもらう体験を重ねると、心を整える力が育まれます。
出典:こころ しずまる まほうの まねっこ/Gakken
はしゃぎ過ぎるときは、『木の真似っこ』や『静かな場所の真似っこ』も効果的です。
『イライラ』『癇癪(かんしゃく)』『はしゃぎ過ぎ』の困った感情を静めるための遊びをそれぞれ3種類ずつ紹介。子どものためのマインドフルネスを実践できる絵本です。
覚えやすいシンプルさが特徴で、道具や特別な準備も必要なく、家でも外出先でも、すぐその場で実践できる真似っこ遊びが掲載されています。
自己肯定感と思いやりを育みたい幼児期こそ、お子さんと一緒にマインドフルなひとときを!
私たちに与えられた一番のギフトは、自分という存在。お子さんが自分を大切に扱い、自分に優しさを向けられるように、サポートしてあげましょう。マインドフルネスは存在の基盤となる自己肯定感や思いやりの心を育んでくれます。お子さんとマインドフルな時間を共にすることで、周りの大人の心も安定するとされています。かけがえのない幼児期、この本を通して、お子さんと一緒にマインドフルな時間を楽しんでみてください。
作・監修 芦谷道子
出典:こころ しずまる まほうの まねっこ/Gakken
(滋賀大学教育学部教授 子どもの心理療法・マインドフルネスが専門)
読者の声
娘たちは「おもしろーい。簡単にできていいね」「すっきりする」と楽しんでいます。特に「ぎゅー」のページは、優しい気持ちになれると気に入ったようです。私もウザい、嫌だと感じていた子どもの行動が愛おしく思えてきて、マインドフルネスの影響を受けたと思います。親子でいっしょにまねして、自分の感情と上手に付き合っていきたいです。
(7歳、9歳女子の保護者)
うちの子は、動物のまねっこにハマりました! それだけでなく、登場人物が怒ったり泣いたりするシーンまでまねして楽しそうにしています。いろいろな感情が芽生えてコントロールできない今の時期にちょうど良い内容だと思いました。
(2歳女子の保護者)
普段できない「気持ち」について会話するきっかけになりました。嬉しい気持ちや、イライラしたときどうするのか、本を読みながら落ち着いて子どもの考えを聞くこともできました。息子は小学校低学年ですが、気持ちを表現するのが下手なのか、よく泣いたり怒ったりしています。イライラするとき、自分の力でどう解消するのかこの絵本をきっかけに考えてほしいと思いました。
(4歳、8歳男子の保護者)
「そういう考えがあるのか!」と目からウロコでした。つい親が子どもをコントロールしようとしてしまいますが、子どもが自分で心を整えられたら成長したときにも役に立つだろうなと思いました。うちの子は「おこりんぼれっしゃ」がお気に入りなので、「おこりんぼバイバイ」を繰り返し伝えていきたいと思います。
(3歳男子の保護者)