この絵本の内容紹介あらすじ

主人公のかなえちゃんは、お人形の「ラクちゃん」と大のなかよし。だからいつも、おんなじ大きさになって遊べたらいいな、と思っていました。

今日はかなえちゃんの誕生日。学校の朗読会で「おはなしのろうそく」がありました。
3つのお話のあとに、誕生月の人がろうそくを吹き消すと、みんなのお願いごとがかなう、といわれています。
かなえちゃんは「ちいさくなって、ラクちゃんといっしょにおいわいできますように」とお願いしました。ふーっ。

おうちに帰ってみると、待っていたのはおっきなラクちゃん!
なんと、もうお願いがかなった……でもなにかへんです。
どうやら、かなえちゃんのほうが小さくなっちゃった。

こうなれば、念願のおかしのパーティーだ!
かなえちゃんはラクちゃんの手をひいて、台所へ向かいます。
小さいからおかしがおっきい! ふたりは大よろこび。

そのとき「かなえちゃん、どこ?」
おかあさんの声がしました。いけない、だれもこないところは……。

ふたりは、たたみの部屋へ行くことにしました。
おかしをひきずって、こっそりひっそり廊下を行くと かなえちゃんのへやから「なにしてんのん?」と、ペンギンのぺんすけが顔をだしました。みつかっちゃった。
「しずかにできる? それならどうぞごいっしょに」
すると、みんなぞろぞろ出てきて、おもちゃと人形の大行進!

たたみの部屋にたどりつき、さあさ盛大なパーティーのはじまりです。
かなえちゃんとラクちゃんは、おもちゃにかこまれて、楽しい時間をすごします。

そのとき、またおかあさんの声がしました。
「かなえちゃん かえってる?」

そろそろ、元の大きさにもどらなくてはいけません。でもどうやって?
そのときかなえちゃんの目に入ったのは、おもちゃのケーキのおもちゃのろうそく。
「そうだ。みなさん きいてください」
かなえちゃんがおもいついたのは……。

『はにわくん』『こけしぞろぞろ』など、元気な絵本を生みだしてきた作者が、幼いときのねがいをもとに描きあげた、あたたかくてユーモアたっぷりの絵本です。

絵本「ラクちゃんとおはなしのろうそく」の中面
絵本「ラクちゃんとおはなしのろうそく」の中面2