この絵本の内容紹介
しずかが草を食べていると、セミが落ちてきました。おどろいていると、アリがやってきてセミを運んでいきます。しずかがあとを追ってしげみに頭をつっこむと、そこには、きれいな玉になって朝露がかがやいていました。「あなたたちは、こんなにきれいなのに、なぜだれにも気づかれないでキラキラしているの?」「ねえ、セミは死んだら、もううたわないの?」しずかがきいても、だれもこたえてくれません。そのあと、今にも咲こうとしている花のつぼみを食べたことを友だちのバッタにからかわれたしずかは、気持ちがこみあげてきて、しみじみと泣いてしまいます。泣きつかれて眠ったしずかの上を、やさしい風がふきわたっていきました。目をさましたしずかのところに、友だちのバッタとガマガエルとコジュケイがやってきて、いっしょに〈げんきになるかも〉という歌をうたいます。