この絵本の内容紹介あらすじ

この本の著者はフリーの写真家。独学で水中写真の撮影を始め、以降世界中の海の写真を撮り続けています。そんな著者がやってきたのは、沖縄県の石垣島。日本最大のサンゴの島です。ここで撮影した数々の写真とともに、サンゴの知識を小さい子どもにもわかるように教えてくれます。

絵本「サンゴの海」の一コマ

絵本と児童書の間という感じの本で、使われている言葉の中には少し難しいものもありますが、噛み砕いて説明がされていますので、小さい子どもでも親子で少しずつ読んでいけば大丈夫。何より、使われている写真が非常に美しく、眺めているだけでとても楽しいです。さまざまな種類のサンゴと、それを住みかにしている色とりどりの熱帯魚たち。石垣島の透き通った青い海。すべてのページが見所で、何度見ても飽きません。

美しいだけではなく、サンゴ礁が抱える問題にもきちんと触れてあります。海水温が高すぎる期間が続くと死んでしまうサンゴが、地球温暖化によりどんどん死滅していること。海水汚染により増殖したオニヒトデにサンゴが食べられてしまっていること。サンゴ礁がわたしたちにとってどういう存在なのかも、あとがきにわかりやすく書いてあります。読み終わると海がより好きになる、そんな一冊です。