この絵本の内容紹介あらすじ

ここは海に浮かぶ船の上——
女の子がカモメに餌をあげようとしていると……ジャプーン!

カモメの羽根にぶつかって、女の子の大事な人形——テンちゃんが海に落ちてしまいました。しかも、テンちゃんの洋服やアクセサリーがバラバラになって流されてしまったのです。

カバンやネックレス、ブレスレット、リボン、上着、シャツ、スカート、靴、さらには髪の毛までも——女の子が着せ替えごっこで着せてくれたものは、あっという間に海のどこかへ消えていってしまいました。

そして、テンちゃんは不思議な泡の中に吸い込まれてしまうのでした。

海の中に100階建ての家!?

テンちゃんが流された先には、不思議な世界が広がっていました。海の底へと向かって、1階1室の部屋が100階まで続いてたのです。

「さっき、なにかしたへおちていったよ」

そう教えてくれたのは、ここの住人であるラッコです。テンちゃんは、流された洋服などを探すことにしました。

すると、さっそく8階にテンちゃんの髪の毛が……。けれども、事情があって取り返すことができません。ラッコの赤ちゃんが、髪の毛の上で気持ち良さそうに眠っていたのです。

ラッコのお母さんは、テンちゃんに申し訳なく思って、髪の毛の代わりとして昆布を渡すのでした。

洋服の物々交換

テンちゃんは昆布を被って下の階を目指しました。すると、11階からはイルカ達が暮らしていました。——この家は10階ごとに違う生き物が住んでいたのです。

「このこの きてるふく すてきでしょ? さっき みつけたの」

18階に到着すると、今度はスカートを見つけたのですが……、イルカのお母さんが嬉しそうに話すので、テンちゃんは譲ることにしました。その代わりとして銀の鱗を譲ってもらうのでした。

さらに下の階へ降りていくと、21階からはヒトデ達の部屋が続き、31階からはタコ達の部屋が続き……、テンちゃんは自分の物を見つけるたびに物々交換していきました。

気づけば、テンちゃんの服装は海の物ばかり——。けれども、これまでの洋服に見劣りしないほど、素敵な格好になっていたのでした。

こうして、テンちゃんは海の住人達と交流しながら、海の底にある100階を目指し……。

絵本「うみの100かいだてのいえ」の一コマ
絵本「うみの100かいだてのいえ」の一コマ2

ピクトブック編集部の絵本談議

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住人達も個性的だっただけど、部屋も個性的だったね!

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タコの部屋の一つは、野球場になってたよね!
もっと下の階に行くと、カニの海賊達も暮らしてるんだよ。

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へえ〜!?
なんだか続きが気になるね!
海の底の100階には誰が住んでるんだろう。ますます楽しみだ!

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うんうん。
縦長で描かれているのも迫力があって楽しい絵本だったね!
1階1階の部屋が面白くて、いつまでも見飽きなさそうだな〜。

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100階全部が描かれているから見落とすこともあるかもね。
だけど、それだからいいのかも。繰り返し読むたびに新しい発見があるもの♪