この絵本の内容紹介
黒いマントに黒い帽子の三人組は、いかにも恐そうな泥棒です。泥棒達の脅しの道具は三つあって、一つはラッパ銃、もう一つは胡椒吹き付け、そしてもう一つは大きなマサカリなのです。
夜になると泥棒達は獲物を探して山から下りてきます。出会ってしまうと気を失う者がいるほど、誰もが恐れる泥棒三人組なのです。
泥棒達は、馬車を見つけると馬を狙って胡椒を吹き付け、動きを止めます。それから、マサカリで馬車の車輪を真っ二つに切り裂きます。そして最後に、ラッパ銃を突き付けて乗客を脅すのでした。
三人組の泥棒達は、そうやって奪った宝を山の上にある隠れ家に運び込みます。今までに溜め込んだ金銀財宝は箱から溢れるほどにざっくざくなのです。
そんなある夜、三人組の泥棒達はいつものように馬車を止めます。ところが、乗客はたったの一人、孤児のティファニーちゃんという女の子だけだったのです。誰もが恐れる三人組ですが、その泥棒達を目の当たりにしたティファニーちゃんはなんだか嬉しそうな様子です。
ティファニーちゃんは、意地悪な叔母さんのところに連れていかれ、一緒に暮らすはずだったのですが、それよりは泥棒三人組についていったほうが楽しそうだと考えたのです。
泥棒達は、他に取るものもないのでティファニーちゃんを大事に抱えて隠れ家に戻ります。そして、ティファニーちゃんは、ふかふかのベッドでぐっすり眠るのでした。
翌朝、ティファニーちゃんが目を覚ますと宝の山に気づきます。そして、この財宝をどうするのかと尋ねるのですが、三人組の泥棒達は顔を見合せキョトンとした様子です。泥棒達は、金銀財宝を集めたものの使い道を決めてはなかったのです。
それから三人組の泥棒達は何かを思いつくと、恵まれない捨て子や孤児を誘拐し始めるのでした。
三人組の泥棒達は、たくさんの子ども達を誘拐して何をしようとしているのでしょうか。悪人なのか善人なのか決めかねる泥棒達の愉快で不思議なお話です。