この絵本の内容紹介
山に登ったとき、ヤッホーと大きな声で叫んだことはありませんか。
晴れた日に自分の声がこだますると、さわやかな気持ちになりますよね。
このお話は、やまびこに実はからくりがあったというファンタジーです。
きつね君は、毎日、おだんご山に向かってヤッホーと声をかけます。山からヤッホーと返事があるからですね。
その返事は、実はおだんご山のてっぺんにいるやまびこの神様のお仕事だったのです!
イノシシ幼稚園の遠足の日、たくさんのイノシシ園児たちの「ヤッホー」に答えるのに大忙しの神様。そんなときは、ヤッホー人形にお任せです。声をイノシシモードにセットしたら準備完了!
ある日、きつね君がヤッホーと言ってもいつもの返事がありません。どうしたのだろうと心配になりました。
そこできつね君が山のてっぺんに行ってみると、やまびこの家を見つけます。
やまびこは「ヤッホー」しか言えないと退屈で仕事をサボっていたのです。
そこで、かもしかじいさんの提案でやまびこの神様は放送をすることになります。
それからのこと、いつもだんご山の朝には放送が聞こえてくるようになりました。もちろん、やまびこのお仕事もしています!
忙しい時は人形に仕事をさせたり、DJになってしまったり、神様と言っても人間らしい一面がたくさんです。神様なのに気が乗らないときもあるなんて、大人の私たちも親近感がわきますね。
親しみのあるやまびこのキャラクターとスリルのある展開が小さいお子さん向けのお話会にもぴったりの絵本です。
どうしてやまびこがかえってくるかといった原理は、ちょっと頭の隅に置いておき、お子さんとこの絵本を楽しく読んでみませんか。思わず山に向かってヤッホーと叫んでみたくなっちゃいます。