この絵本の内容紹介あらすじ

今回の夏は、例年にないほど異常な暑さ。百年ぶりとも千年ぶりとも思えるような暑さです。

この暑さに、山に住むツキノワグマは、シロウサギのような弱音を吐くほど。

暑さに耐えかねているのは、ツキノワグマだけではありません。岩ですら汗をじっとり滴らせ、アゲハチョウはカラスアゲハになるほど日に焼けて真っ黒。

ツキノワグマは、タヌキに日傘になれと命令しますが、暑さで痩せこけた体では日傘代わりすら務まりません。

ツキノワグマは、キツネに雨乞いをしろと無茶な命令をしますが、暑さでヨレヨレのキツネはへたり込んでしまいます。

このままでは、ツキノワグマ自慢の白い三日月模様が真っ黒。そうなると、怠け者のヒグマそっくりになってしまいます。

そこで、山の動物達は、海を目指して歩き始めました。道中、海に行くのが嬉しくて歌を歌うほどです。

そうして海に着くと、暑さでヨレヨレだったのは嘘のよう。ぷかぷかばしゃばしゃ、動物達は気分爽快。

たっぷり涼んだ動物達は、そろそろ山に帰ることにしたのですが……。来た道を振り返っても、そこにあるはずの山がありません。一体、山はどこに行ってしまったのでしょう。最後は「わっ!」と驚く展開が待っています。