この絵本の内容紹介
お母さんがクッキーを焼いてくれたのでビクトリアとサムは大喜び。腹ペコな二人は、仲良く分けあって食べることにします。
クッキーは全部で12個。二人は、それぞれ6個ずつに分け合うことにするのでした。
美味しそうなクッキーを目の前に、「おばあちゃんが焼いたクッキーと同じ匂いだ」と子ども達が胸を踊らせます。でも、「おばあちゃんのクッキーはまだまだ特別なのよ」とお母さん。
そんな会話をしていると、玄関のベルがピンポーンと鳴ります。お隣のトムとハナが遊びに来たのでした。
ビクトリアとサムは、クッキーを数え直し、4人で12個のクッキーをそれぞれ3個ずつに分け合うことにします。そして、さっそくクッキーを食べようとしたところ、また玄関のベルがピンポーンと鳴るのです。遊びに来たのは、ピーターとピーターの弟でした。
ビクトリアとサムは、改めてクッキーを数え直し、6人で12個のクッキーをそれぞれ2個ずつに分け合うことにします。
ところが、また玄関のベルがピンポーンと鳴るのです。遊びに来たのは、ジョイとサイモンと4人の従兄弟達。ビクトリアとサムがクッキーを改めて数え直すと、それぞれちょうど1個ずつになるのでした。
12人の子ども達は美味しそうなクッキーを目の前に心を踊らせますが、またも玄関のベルがピンポーンと鳴るのです。クッキーはそれぞれ1個ずつに分け合ってしまったのでこれ以上分け合うことができません。
「あら、どうしましょう」
「あなたたち、今のうちにクッキーを食べちゃったら?」
お母さんが子ども達に促しますが、それでもサムはお客さんを待つことにするのでした。
子ども達はクッキーを仲良く分け合うことができるのでしょうか。そして、最後にやってきたお客さんとは……。
お客さんが来てはクッキーを数え直し、またお客さんが来てはクッキーを数え直し。この繰り返しでお話は展開されます。クッキーを惜しげもなく分け合う子ども達の優しさが伝わってくる絵本です。お話が楽しいのはもちろん、自然と数を勉強できるのも魅力の一つです。