この絵本の内容紹介あらすじ

昔々、あるお寺に和尚おしょうさんと三人の小僧がいました。
三人の小僧の名前は、それぞれ「ちりん」「ほこりん」「もっこーそー」。

ある年の暮れに和尚さんは三人の小僧にめでたい初夢が見られるというおまじないの歌を教えます。

「ながきよの とおの ねぶりの みな めざめ」
「なみのりぶねの おとの よきかな」

この歌は、前からも後ろからも読めるおまじないの歌です。この歌を書いた札を1月2日の晩に枕の下に入れて寝るとめでたい初夢が見れるというのです。
そして、きっといいことがあるから初夢の話は誰にも言ってはいけないというのです。

1月3日になると、和尚さんは三人の小僧たちに初夢について尋ね始めます。
初夢は誰にも言ってはいけないけれど、和尚さんは三人の小僧たちの初夢の話が気になってしょうがないのです。

まずは、ちりんを呼び出して、初夢の話を聞こうとします。最初こそ初夢の話をするのを渋るちりんでしたが、和尚さんに小遣いをチラつかせられると簡単に話してしまいました。

次にほこりんが和尚さんに呼ばれます。ほこりんも最初こそは初夢の話をするのを渋りますが、饅頭と引き換えにと言われて、あっさり話してしまうのでした。

最後に呼ばれたのは、もっこーそー。和尚さんに初夢の話をするようにせがまれます。
でも、もっこーそーは小遣いや饅頭をやると言われても頑なに初夢の話をしようとしません。

和尚さんは、「おまえのように ごうじょうな やつは このてらに おかれねえ。 かわに ながしてやる」と顔を真っ赤にして怒り始めました。

それでも頑なに初夢の話をしないもっこーそーは、とうとう川に流されてしまうのですが……。このあと、どうなってしまうのでしょうか。川に流されたもっこーそーに思いもよらない意外な展開が待っています。