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1962年、東京生まれ。子ども時代は、ニュータウン造成前の多摩の雑木林や田んぼで遊んだ。実家には、子どもの本の作家だった、父渡辺茂男の書庫があり、そこでたくさん本を読んだ。米国ミシガン、英国ロンドンで小学4年生の一年間をすごす。
日本大学芸術学部文芸学科で文学、交換留学で行ったワシントン州立大学で文化人類学、ICU国際基督教大学大学院で社会言語学と英語教育を専攻。1991年から1996年まで明海大学外国語学部英米語学科で専任講師を勤めた。
大学で教え始めた頃から、父の翻訳の下訳や著作の下調べなどを始めた。『オズの魔法使い』(ボーム作、渡辺茂男訳、福音館書店)や「ミスビアンカ」シリーズ(シャープ作、渡辺茂男訳、岩波書店)などを手伝う。そんな中から、父との共訳『クマと仙人』(ヨーマン作、のら書店)を1991年に出版。続いて1996年『陽気なロジャーと海賊アブダルとなかまたち』(マクノートン作と画、渡辺鉄太訳、童話館)を翻訳出版。娘の鼓子(ここ)が1994年に生まれたのをきっかけに、子育てエッセイ「朝はダダが好き」を雑誌「母の友」に連載。
1996年に明海大学を辞職、妻の加藤チャコと娘の鼓子を連れてオーストラリアへ渡り、メルボルンのモナシュ大学で言語学の博士論文の執筆に取りかかる。2000年から2004年メルボルン大学アジア言語文化研究学科日本語プログラム専任講師。2002年息子の鈴吾郎(りんごろう)が生まれる。2003年博士論文(日英バイリンガル児童のリテラシー習得についての社会言語学的考察)を提出、博士号(PhD)を取得。鈴吾郎との父子山歩きについてのエッセイ「ウォーキング・ウィズ・リンゴ」を2005年から2006年「母の友」に連載。
2004年末メルボルン大学を退職、著述に専念。創作、翻訳、エッセイ、批評などを書いている。2007年から2008年オーストラリア邦字新聞「日豪プレス」に「オーストラリアの子どもの本」紹介記事を連載。最近作に『もりのびょういん』(渡辺鉄太作、加藤チャコ画、福音館書店、2006年)、『りんごろうくんのもりあるき』(渡辺鉄太作、中川画太画、アリス館、2008年)がある。2006年11月に亡くなった父渡辺茂男の著作の管理や復刊にも関わっている。
掲載数:16冊