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詩人、英米文学者、翻訳家、童話作家、作詞家。1928年2月4日、京都市に生まれる。東京大学英文科在学中の1949年頃から「トロイカ文学集団」に参加して詩や小説を執筆、野間宏らの批評を受ける。戦争下の苦しみ、屈辱、怒りを歌った「木島始詩集」(1953未来社)により、「戦争の世代の中から一人の詩人が誕生」と注目される。同年、関根弘らの詩誌「列島」に参加。初期の創作姿勢はその後の作品にも通底しており、特に「ニホンザル・スキトオリメ」(詩集「ペタルの魂」(1960 飯塚書店)初出)は「芸術家の権力に対する闘いを主 題とした」作品として、その後も自著にたびたび再録した。間宮芳生、林光、三善晃、信長貴富、石井眞木、高橋悠治などの現代作曲家、すぎやまこういち、フォークシンガー高田渡などの多くの音楽家によって、多くの詩に音楽がつけられ、あるいは作曲家の要請によって作詞を行い、現在も歌い継がれている合唱作品も多い。 「日本語のなかの日本」(1980 晶文社)に見られるように、漢字渡来前後の日本語に主眼を置いた、日本語の表現に関して意欲的な研究を進めた。黒人文学への関心も深く、「詩 黒人 ジャズ」(1965 晶文社)、「ラングス トン・ヒューズ詩集」(1969)、ナック・ヘントフ著「ジャズ・カントリー」(1972)などジャズ関係の著作、翻訳、評論も多い。さらに児童文学(「うりこひめとあまんじゃく」「からすのかんざぶろう」「やせたぶた」「木のうた」などの自著、および「はなをくんくん」「ピーターのいす」「ゆきのひ」などの翻訳)の作品も多数。1963年より法政大学第一教養部講師、助教授、教授を務め1991年退職。「もぐらのうた」で第2回日本童謡賞(1972)、「混声合唱・ピアノ・一対のための鳥のうた」の作詞で第87回文化庁芸術祭大賞(1982)、「空のとおりみち」で想原秋記念日本私家本図書館賞特別賞(1990)。新日本文学会、日本文芸家協会の会員。2004年8月没。
掲載数:21冊