この絵本の内容紹介あらすじ

ゆうじ君が模型飛行機で遊んでいると、森のキツネがやってきました。

「やあ! いいひこうきだなあ! ゆうじくん、ぼくに、そのひこうきを ちょうだい」

キツネがそう言いますが、この飛行機はゆうじ君の宝物。簡単に譲れるものではありません。

諦めの悪いキツネは、それでもゆうじ君の飛行機が羨ましくてたまりません。

「それじゃあ、ぼくの たからものと、とりかえて」

キツネはそう言うと、ポケットから『にじいろのたね』を取り出しました。そして、交渉成立です。ふたりは、飛行機と種を交換しました。

さっそく、ゆうじ君は家に帰って、庭の真ん中に種を埋めました。それから水をたっぷりと与えました。

次の日の早朝、ゆうじ君が庭に埋めた種を確認しに行くと、そこには空色の家が建っています。なんと、種から咲いたのは空色の家だったのです。

その後もゆうじ君は空色の家に水を与え続けます。そして、その家は段々と大きくなりました。

最初はヒヨコにぴったりの家になり、猫も入れる家になり、さらには豚も入れる家になって……。空色の家が成長していくと、ゆうじ君の友達やウサギやリスやゾウまでも続々とやってきました。

絵本「そらいろのたね」の一コマ

気づけば、お城のような立派な家が出来上がりました。「ぼくも いれて!」「わたしも いれて!」と、町中の子ども達や森中の動物達がやってきます。

絵本「そらいろのたね」の一コマ2

ところが、最後にキツネがやってくると、飛行機を返す代わりに空色の家を返すようにと言ってきたのです。

「おーい、このうちは ぼくのだからね。だまって はいらないでよー。みんな でていっておくれー」と、キツネが大声で怒鳴り始めました。

そして、空色の家から子ども達や動物達を追い出すと、家中の窓や扉を閉めきってしまうのですが……。意地悪なキツネに、最後は天罰が下ります。