この絵本の内容紹介あらすじ

ハリーは黒ぶち模様の白い犬です。
何をするのも好きですが、お風呂に入ることだけは大嫌いでした。

ある日、お風呂にお湯を入れる音が聞こえてくると、ハリーはブラシをくわえて逃げ出しました。

そして、裏庭にブラシを埋めて、家の外へと抜け出しました。

ハリーは白ぶち模様の黒い犬!?

ハリーは、道路の工事現場で遊び、さっそく泥だらけ。鉄道線路の上で遊び、ススだらけにもなりました。

さらには、他の犬達と鬼ごっこをしたり、石炭を積んだトラックで遊んだりして、体はすっかり真っ黒になっていました。

気づけば、『黒ぶち模様の白い犬』ではなく『白ぶち模様の黒い犬』になってしまったのです。

これだけ遊べば、ぐったり疲れ、お腹も空きます。なにより、家出したと思われたら大変です。ハリーは、遊びたい気持ちを抑えて、急いで家に帰ることにしました。

ぼくがハリーなのに……

ハリーは家に帰り着くと、じっと座って裏口を見つめました。

すると、ちょうどそのとき家の中から声が聞こえてきました。

「うらにわに へんないぬが いるよ。そういえば うちのハリーは、いったい どこへ いったのかしら?」

ハリーは、その声を聞いて飛び出しました。そして、知っている芸当を次から次へと披露し、自分がハリーであることを伝えようとしました。

絵本「どろんこハリー」の一コマ

それでも、自分がハリーだと誰も気づいてくれません。とうとうハリーは諦めて、門のほうへ重い足取りで歩いていきました。

ところが、ハリーは急に立ち止まって、あることを思いつくと、庭に埋めたブラシを掘り返すことに……。


ピクトブック編集部の絵本談議

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『黒ぶち模様の白い犬』が『白ぶち模様の黒い犬』になるっていうのがシンプルに面白いよね!

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うんうん。
ハリーの気持ちも分かるんだけど、これだけ真っ黒になってたら、誰もハリーだと気づかないよね。ちょっとした教訓が含まれたお話なのかも。

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好き勝手しすぎたり、嫌いなものを遠ざけたりしてると、ハリーみたいに悲しいことが起こるのかもね。気をつけなきゃ!